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【北の夢木工/美唄市】

木のおもちゃに夢をのせ南美唄で歩み続ける
【北の夢木工/美唄市】

企業・団体のビジョンやミッション

木工と福祉 「北の夢」の名に託す想い

中学2年生の時に急に声が出なくなりクラスで笑われ、そのことがきっかけとなり数年間人前で話せなくなりました。悪いことをしたわけではないのになぜ笑われなければいけないのか、ということに苦しんだ経験から、“人は自分を選んで生まれたわけではない。不運な人の役に立ちたい”との想いを胸に福祉の仕事を選びました。

現在工房のある美唄の出身です。一度は上京し、働きながら自身が求める働き口を探しました。美唄に戻って知的障がいの児童施設に就業し生活指導などに従事しました。昭和54年に完全義務教育が実施されたことで、就業していた児童施設は「学校の代わり」という役目を終えました。

その後、養護学校を卒業した施設利用者を受け持つことになり、自らが木工の作業班をつくることを提案したことで深く木工に関わるようになりました。ただし、それまで木工の仕事をしたことがなく、当時、留辺蘂町(現・北見市)で特殊学級の指導をされていた伊藤英治先生から泊まり込みで木工の指導を受けました。
そこでは、技術の習得だけでなく、施設利用者が「作る喜びを知り、自信をつけ、社会に参加すること」の意義を実感しました。その一方で、自分が担当する施設の活動では、利用者の向き不向きに関わらず作業をやらせなければならないことや、軽度の利用者は卒業し就労してしまうため、残った利用者では思った通りに生産できないことなどに悩み、違和感を持ちました。

「北の夢木工」を起業

できることと想い描く理想とのギャップに悩んだ末に、34年間勤務してきた第二美唄学園を早期退職し、“知的障がいの人と働く木工の会社を作りたい”という思いで2005年に「北の夢木工」を立ち上げました。

南美唄に立ち上げた工房は、炭鉱時代後期の趣きを残す建物で、譲り受けるもっと前は公衆浴場でした。知人の元・大工さんの力を借り、地道に手作業で作り上げました。そして、木工の技術をさらに向上させようと、愛知県でアパートを借り、三河職業訓練校の木工科に半年間近く通いました。

工房では、これまで5人の知的障がい者を受け入れてきました。現在は立ち上げ当時から通い続けてくれている塩谷君とともに制作しています。起業から13年が経ちますが運営は決して楽ではありません。学園の時は収入より支出が上回っても問題ありませんでしたが、起業後は経営を考えねばなりません。経費や彼の給与を賄うために生産量を上げようとすると、作業量が増え、彼に負荷がかかり休みがちになってしまうこともありました。今では、売り上げや給料の向上よりも、彼が働くことの満足感や活躍の場を得られる場として工房の役割を意識しています。また、彼のことは共に作業をする仲間という意識で日々の作業をしています。

代表者からのメッセージ

木育マイスターの資格を取得し樹木の価値と役割を伝え、木材の特性を活かした物づくりを心掛けています。
2014年に続き「グッド・トイ2018」を受賞しました。受賞した「夢そらち号」という作品は三笠市の飛騨産業北海道工場から分けてもらった端材なども活用しています。木は時間をかけて育ったものだから、アイデアや技術を絞って有効活用できればと思っています。この受賞を機に、「北の夢」の想いを知ってもらい、反響をいただいたことがやる気にもつながっています。
1年でも長くこの工房を続けていきたいと思っていますが、自分もある程度年齢を重ねました。後継者を見つけたいとも思っています。今どれだけ技術を持っているかよりも、“作りたい”というしっかりした気持ちがある適任者がいれば、これまで蓄積したものを引き継ぎたいと考えています。

企業・団体の魅力

過去には大丸デパートのバイヤーさんにお声がけいただき、札幌で開催された作品展に出展したり、その後も大阪や広島で作品展に出展しました。利益というほどにはなりませんでしたが、たくさんの学びがありました。
現在は、美唄市の「ふるさと納税返礼品」として出品したり、美唄市内の温泉施設「ピパの湯・ゆ~りん館」、「アンテナショップPiPa」、「札幌芸術の森・畑のはる」、「林産試験場(旭川)」などで販売していただいています。
制作では、部品の大きさや角に丸みを帯びたデザインにこだわり、高価ですが安全な塗料を使うなど、小さな子供が安全に楽しめる木のおもちゃづくりを心掛けています。一方で、材質や木の温かみ、重厚感など、しっかりと木材という素材を活かした存在感のある造りにも評価の声をいただくことがあります。

若い力が美唄を盛り上げてくれる

美唄市にも地域おこし協力隊の方がいて、私たちの仕事にも関心を持って隊員の水谷さんが訪ねてくれます。SNSなどを通じて私たちのことを記事にしてくれるので、大変嬉しく思っています。
このような若い人たちが少しずつ立ち上がり、お店を開いたりイベントを開催したりと美唄・南美唄を盛り上げてくれようとしていることもとても心強いです。

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