移住者インタビュー03

地元の材料でつくったピザの美味しさで、
上士幌のすばらしさをアピールしたい。

井上 智彦さん

出版社を早期退職して、家族を埼玉県の自宅に残して単身で北海道・上士幌町へやってきた井上さん。地域おこし協力隊として活動する中で思いついた「ピザで町おこし」というアイデアを、自分の手で実現させたパワーの源は?

上士幌町 ピザ店経営 59歳 東京都出身
井上 智彦さん

インタビュー動画
  1. 移住のきっかけは?

    早期退職後に「地域おこし協力隊」に応募しました。

    もともとは出版社で、雑誌を中心に30年ぐらい編集の仕事をしていました。会社を早期退職したときに、この先の人生は北海道で環境に関わる仕事がしたいと考え、町おこしにも協力したいと思って「地域おこし協力隊」に応募しました。

  2. 地域おこし協力隊に参加する前は?

    エコツアーガイド研修中に協力隊の存在を知りました。

    環境省がやっていた「エコツアーガイド研修」に参加して、北海道の環境団体に籍を置いて2〜3ヵ月活動していました。そのときに知り合った方から地域おこし協力隊のことを聞いて、いいきっかけになると思いました。

  3. 移住先の決めては?

    道東方面で協力隊を募集している市町村を探して。

    妻が根室出身ということもあって、何度も来ていた道東に行きたいと思っていたんです。景色もいいし食べ物も美味しいので。でも、道東で協力隊を募集しているところがあまりなくて、何カ所か募集していた中のひとつが上士幌町でした。

  4. 地域おこし協力隊での業務内容は?

    町内を走り回って町おこしのアイデアを練りました。

    平成24年6月に来て、協力隊として2年間活動しました。1年目は企画財政課に所属して、とにかくいろんな人に話を聞きまくりました。2年目に商工観光課に移り、農業と食べもので町おこしができないかという思いを強くしました。

  5. 地域おこし協力隊のいいところは?

    隊員として信頼されて、いろいろな人に出会えたこと。

    隊員として町役場に所属することになるので信頼度が高いんです。「役場から来ました」というと、どんな人でも話を聞いてくれて。協力隊にいたことで、いろいろな人と出会えたことが、上士幌に残るきっかけになったことは確かですね。

  6. 自分でピザ店をやろうと思ったのは?

    十勝産のピザは面白い、だったら自分でやってみようと。

    ピザで町おこしをしたかったんですよ。小麦も肉も野菜も、全部が十勝産のピザをつくれば面白いと。あちこちに話を持ちかけたんですが、なかなか乗ってくれる人がいなくて、だったら自分でやったほうが早いと思ったんです。

  7. お店で出しているピザの特徴は?

    8割くらいは十勝産の素材で賄う、地産地消ピザです。

    野菜はかなりの部分が上士幌と十勝産ですね。肉も地元の十勝ハーブ牛を使っていますし、魚介類は難しいものもありますが、8割くらいは十勝で賄えていますね。チーズはモッツアレラだけ、近くの白糠町から仕入れていますが、それ以外のチーズはなるべく十勝のものを使うようにしています。

  8. 1日のスケジュールは?

    売り上げはまだまだ厳しいですが、手応えは感じています。

    だいたい朝7時頃に起きて、最初にやるのは生地の仕込みです。その日に使う生地はその日に作らなくちゃいけませんから。生地を仕込んで、発酵を待っている間に店内の掃除などいろいろな準備をします。11時に開店して午後の2時まで営業して、その後に片付けがあって。場合によって買い物に行くか、もしくはその夜の仕込みですね。ちょっと一休みして、それから夜の営業が6時から9時まで。毎週月曜日が定休日です。

  9. 実際にお店をやって感じることは?

    十勝のウイークポイントを逆手に取った店づくりを。

    店を出してみて、十勝の弱点が見えてきました。女性を活用しきれていないことと、健康意識の低さと、情報発信力の弱さです。だから、女性を活用して、健康を意識した料理を出して、どんどん情報発信していけば、その弱点を払拭できるんじゃないかと。

  10. 北海道に住んでよかったことは?

    地元産のピザを通して、子供たちが自分の町を誇れるように。

    上士幌の人たちに、もっと自分たちの町を好きになってもらいたいですね。景色がすばらしくて美味しいものがある、すごく資産のある恵まれた町なので、ピザを通してその魅力を発信していけたらと思っています。子供たちが自分の町を自慢できるようになるためのお手伝いがしたいんですよ。

  11. 移住の先輩として一言!

    東京での生活に疲れはてている人には、
    北海道で幸せに暮らす選択肢もあります。

    私も長年暮らしていましたが、正直、東京は疲れますよね。人が多すぎるし、日々のストレスもたまるし。東京暮らしが辛いと思っている人には、思い切って北海道に来ればいいのにと言いたいですね。それぐらい魅力があるところです。美味しいものを食べて、いい景色を見て、それだけでもう幸せですよね。冬の寒さと除雪だけは大変ですけど、慣れれば大丈夫ですから。

北海道暮らしのこぼれ話

店の名前にこめた思い
豊かな人生を祝福する場所でありたいと願って。

店の名前にもなった「パピリカ」というのは、アイヌ語で「豊作の年」というような意味合いの言葉です。農業王国・十勝で育つ作物はもちろん、みなさんの人生の豊作を祝いたいという思いをこめたネーミングです。実は、大学院に通う娘が考えてくれたんですけどね。

井上さんに学ぶ!移住のポイント

  1. 01移住地域の具体的なイメージを持っていた
  2. 02地域おこし協力隊の活動で町にとけ込んだ
  3. 03やりたいアイデアを自分でカタチにした
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